4強見えた!錦織、“完全アウェー”でフェデラーを初ストレー倒/テニス(サンケイスポーツ)

 男子テニス・日東電工ATPファイナル第1日(11日、ロンドン)年間成績上位8人による今季最終戦。シングルスの1次リーグB組で世界ランキング9位の錦織圭(28)=日清食品=は同3位のロジャー・フェデラー(37)=スイス=に7-6、6-3でストレート勝ちし、白星発進した。錦織がフェデラーに勝ったのは、2014年以来で通算3勝目。13日の第2戦で同6位のケビン・アンダーソン(32)=南アフリカ=と対戦する。

 目を見開き、雄たけびを上げた。錦織の全身に気迫がみなぎる。第1セットを先取。続く第2セットは2度ブレークもあり、マッチポイントを迎えた。フェデラーのフォアが外れると、アリーナが大歓声に包まれた。

 「勝てない相手とは思っていない。彼もベストではなかった。(1セット目の)タイブレークを取れたこと、少ないチャンスの2セット目も取れたことが大きかった」

 これまで何度も跳ね返された大きな壁。前週のマスターズ・パリ大会を含め最近2カ月で2度負けていた。フェデラーからの白星は2014年3月のマイアミ・オープン以来4年8カ月ぶり。連敗を6で食い止めた。

 37歳の元世界ランク1位はツアー勝利数で通算100勝に王手をかけていた。選手入場では歓声の大きさが計測される演出があり、錦織の98デシベルを上回る103デシベルを表示した。客席に詰め掛けたファンはフェデラーの好ショットに沸き返る。錦織にとって、さながら“完全アウェー”の状況。しかし、そこに生まれた相手の隙を日本のエースは見逃さなかった。

 第1セット、5-6で迎えた第12ゲーム。粘り強く拾う錦織にフェデラーのいらだちは頂点へ。ボールを観客席に打ち込み、主審から警告を受けた。珍しく取り乱す元王者。周囲の過剰な期待が精密ショットを微妙に狂わせた。その様子をネット越しに観察していた錦織。6-6のタイブレークで先に1点を取られるも、強気なフォアで6連続得点と巻き返した。

 ハードコートの感触をつかめず、最後までリズムに乗れなかったフェデラー。錦織は第2セットも2-2から3ゲームを連取して1時間27分で決着。初めてストレートで倒し、通算3勝7敗とした。

 昨年8月に右手首を故障し、今年1月に実戦復帰。4月に世界ランクが39位まで落ちたがシーズン後半に復調した。故障で欠場した選手が出たため、繰り上がりで2年ぶりのファイナル出場。敗れたフェデラーが「彼は(ツアーの)下部大会から再出発してここまで来た。それは尊敬に値する」と素直にたたえるほどのV字回復だ。

 「自分がベストでなくても勝てたというのは大きなこと」

 波に乗った錦織は、13日にアンダーソンと激突。過去5勝3敗と相性はいいが、今年だけをみれば1勝2敗で油断は禁物。同組のもう1人、ティエム(オーストリア)とは過去3勝1敗だ。シーズンを締めくくる世界最高峰の舞台で大暴れする。


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